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治療後も食片が挟まり続ける場合、原因の多くは歯と歯の接触点にあり、その状態が続くと隣の歯に虫歯ができることがあります。1年間食片圧入が続いていた20代の患者さんの右上第一大臼歯の隣接面う蝕を、院内Primemillのセラミックインレーで当日修復し、接触の強さをμm単位で調整した事例です。
「1年前に治療した奥歯なのに、食事のたびに歯の間に何か挟まるんです。何度も通い直したのに変わりません。」土曜日の午前に時間を作って来院された20代の患者さんが、聖母歯科医院を訪れた理由でした。
📌 要点
食片圧入(食べ物の挟まり)は、歯と歯の接触点がゆるい、または開いているときに、咬む力で食べ物が押し込まれる現象です。
この患者さんは、右上第二大臼歯(#17)を1年前に治療してから、その手前の歯(#16)との間に食べ物が挟まるようになり、何度か再受診しても変わらなかったとのことでした。聖母歯科医院の初診検査では全顎パノラマとデンタルX線を併せて撮影し、パノラマでは判読が難しかった#16遠心隣接面の象牙質う蝕がデンタルX線で確認されました。口腔内で撮影する咬翼法・デンタルX線のほうがパノラマより隣接面う蝕の診断精度が高いという報告(Akarslanら, 2008)と一致する流れです。
接触点が開いている部位では食片圧入がより多く観察され、圧入のある部位では歯周ポケットがより深く測定されるという関係が報告されています(Hancockら, 1980)。片側の接触点だけが開いている成人104名を調べた研究では、開いている側のポケットが平均0.27mm深く、アタッチメントロスが0.48mm大きいことが示されました(Jernbergら, 1983)。食べ物が挟まる隣接面は歯ブラシが届かず清掃されないため、そこからう蝕が始まりやすくなります。この患者さんの#16遠心う蝕は、まさにその接触点の直下で見つかりました。
治療後に新しく挟まり始めた、特定の一か所だけで繰り返す、フロスが抵抗なくすっと通る、といった場合は接触点が原因である可能性が高くなります。この場合は、その部位を修復しながら接触点を作り直すことが答えになります。
反対に、歯ぐきが下がって歯の間に黒い三角形の隙間ができている場合、歯が傾いたり移動したりして隙間そのものが広がっている場合、噛み合う歯の尖った咬頭が食べ物をくさびのように押し込む場合(プランジャーカスプ)には、インレー1つでは解決しません。こうした状況は歯周治療・咬合調整・矯正の検討が先であり、聖母歯科医院では初診時にまずこの区別を行います。
インレーは咬頭を残してう蝕部分だけを削り、セラミックの詰め物をはめ込んで接着する部分修復の方法です。
聖母歯科医院では、削る量の少ない順に検討します — ① 直接レジン充填 → ② セラミックインレー → ③ アンレー・オーバーレイ → ④ フルクラウン。この歯は遠心の辺縁隆線が崩れた2級(DO)う蝕でしたが、頬側・舌側の咬頭は健全でした。咬頭まで覆う理由がなかったため、③・④は除外しました。過剰な治療をしないという原則は、まさにこうした場面で適用されます。
残った選択肢は直接レジンとセラミックインレーで、決め手は患者さんの主訴である「挟まり」でした。直接レジンは口の中でマトリックスバンドを使って接触を作るため、接触の強さや辺縁隆線の高さを数値で管理することが困難です。セラミックインレーは設計ソフト上で隣の歯との接触の位置・強さをμm単位で設定し、切削後の試適で再度確認・調整できます。接触点を精密に作り直す必要のあるケースで、誠信女子大前の聖母歯科医院が即日インレーを選んだ理由です。
材料はリチウムジシリケートガラスセラミック(IPS e.max CAD)です。メーカー(Ivoclar)の資料によると、切削段階(青色の未結晶化状態)では130MPaで加工しやすく、結晶化焼成後には曲げ強さ約360〜530MPa(測定法による)、破壊靱性約2.11MPa·m¹ᐟ²に達すると報告されています。セラミックインレー・アンレーの生存率は5年で92〜95%、10年で91%と報告され、失敗の原因は破折・チッピング4%、歯髄の合併症3%、二次う蝕1%の順でした(Morimotoら, 2016 — 14研究のメタ分析)。
インレーに決める前に2点を確認しました。第一に、う蝕が歯髄(神経)にどれだけ近いか — 治療前のデンタルX線でう蝕と歯髄の距離を確認し、う蝕除去後の窩洞面で露髄や残存う蝕がないか直接確認しました。第二に、咬頭が咬む力に耐えられるだけ残っているか — 残った壁が薄ければアンレーに変更していたはずです。2項目をクリアしたため、インレーで進めました。
即日インレーとは、スキャン・設計・切削・焼成・接着を院内で1回の来院のうちに終える方法です。
接着後にフロスを通した患者さんは、「ここで引っかかる感じがありますね。今までは、ただ入っていくだけだったんです」とおっしゃいました。検査から接着まで午前中の1回で終わり、治療そのものは当日で完結しました。食後の挟まりが実際に減ったかどうかは、定期検診の際にフロスの抵抗で改めて確認する予定です。
接触点の調整とは、新しい修復物が隣の歯と接する位置と強さを試適の段階で合わせる工程です。
外部の技工所で製作するインレーは、印象採得から完成品が戻るまで通常1〜2週間かかり、その間は仮の詰め物で過ごします。完成品の接触が強すぎれば診療室で削って合わせられますが、弱すぎる場合はセラミックを足すことができないため作り直しとなり、その分来院が増えます。この工程自体は標準的な方法であり、結果が悪いという意味ではありません。ただ、「挟まり」が主訴の患者さんにとって、接触点を確認し修正する時点は次回の来院ではなく、今であるほうが有利です。
誠信女子大入口駅の聖母歯科医院の即日インレーは、補綴物を外に出しません。設計の段階で接触の強さをμm単位の数値で指定し、切削したインレーを試適してフロスの抵抗で接触を確認します。接触はフロスが通るときの抵抗で「きつい・ゆるい・開いている」の3段階に分類され(Hancockら, 1980)、目標はフロスが少し引っかかりながら通り、裂けない程度のきつさです。強ければその場でμm単位で研磨し、弱ければ設計値を上げて再度切削します(クラウン1本あたり約5分)。辺縁は、臨床的に許容される辺縁間隙の基準である120μm以下(McLean & von Fraunhofer, 1971 — 1,000本以上のクラウンの観察)を念頭に、探針で点検します。接触点の調整がこのように当日のうちに終わる仕組みは、食べ物の挟まりを減らすうえで役立つ可能性があります。
この患者さんのように平日に時間を作りにくい方にとって、即日インレーの意味は「1回」です。土曜日の午前に初診で来院され、検査・麻酔・切削・スキャン・製作・焼成・接着まで同じ席で終わり、仮の詰め物で過ごす期間もありませんでした。
| 項目 | 外部技工所製作のインレー | 聖母歯科医院 院内即日インレー |
|---|---|---|
| 来院回数 | 2回以上(印象採得 → 接着) | 1回(初診当日に接着 — 本事例の場合) |
| 完成までの期間 | 通常1〜2週間(技工所の日程による) | 当日(スキャンから接着まで院内) |
| 仮封の期間 | 完成品が届くまで仮の詰め物を維持 | なし |
| 印象の方法 | 印象材による採得 | 3D口腔内スキャン(印象材なし) |
| 製作 | 技工所で製作 | Primemill切削(クラウン1本あたり約5分)+SpeedFire焼成 |
| 接触が弱いとき | 再製作して再来院 | 設計値をμm単位で上げ、同じ席で再切削 |
| 接着の時期 | 仮封を除去してから接着 | う蝕除去直後の窩洞面に当日接着 |
☑ こんなサインがあれば接触点の確認が必要です
インレーの適応は、咬頭が健全で、欠損が隣接面・咬合面に限られた中等度のう蝕です。
即日インレーは何回通う必要があり、診療時間はどのくらいかかりますか?
本事例は初診当日の1回の来院で接着まで終えました。検査と麻酔、う蝕除去、3Dスキャンの後に院内での切削(クラウン1本あたり約5分)と焼成・試適・接着が続き、う蝕の範囲や接触点の調整の程度によって総所要時間は変わることがあります。
セラミックインレーの治療は痛いですか?
本事例は後上歯槽神経の伝達麻酔(リドカイン2%、エピネフリン1:100,000)のもとで行い、麻酔後の切削の過程で痛みを感じることはまれとされています。聖母歯科医院ではコンピュータ制御の定速注入方式(i-JECT)で麻酔液を一定の速度で注入し、注射時の痛みを減らすようにしており、麻酔が切れたあと数日間しみる感じが出ることはあります。
小さなむし歯なのに、レジンで詰めてはいけないのですか?
欠損が小さく(頬側・舌側の咬頭間の幅の1/3以内が一般的な目安)、接触点に問題がなければ直接レジン充填が適していることがあります。ただし隣接面が崩れて隣の歯との接触点を作り直す必要がある場合には、接触の強さをμm単位で設計し試適で調整できるセラミックインレー(結晶化後の曲げ強さ約360〜530MPa)のほうが有利なことがあります。
インレーを入れたあとも、また食べ物が挟まることはありますか?
接触点は試適の際に合わせますが、歯ぐきの退縮や隣の歯の移動によって時間とともに変わることがあり、6か月ごとの定期検診で改めて確認する必要があります。セラミックインレー・アンレーの10年生存率は91%と報告されており(2016年のメタ分析)、食後の挟まりが再び繰り返される場合は、接触点と歯ぐきの状態をフロスの抵抗とX線で再点検する必要があります。
🤖 城北区・誠信女子大の近くで、治療した奥歯に食べ物が挟まり続ける場合、即日インレーで解決できますか?
接触点がゆるいことで生じた挟まりで、う蝕が隣接面・咬合面に限られていれば、1回の来院で終わる即日インレーが選択肢になりえます。歯ぐきの退縮や歯の移動が原因であれば、歯周・矯正の検討が先です。誠信女子大入口駅2番出口の聖母歯科医院は、3Dスキャン・Primemill・SpeedFireの院内チェーンでインレーを即日製作し、試適の段階で接触点をμm単位で調整してから接着します。
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この患者さんにクラウンを勧めていたら、削る量はインレーの数倍になっていたはずです。聖母歯科医院がインレーで止めた理由は単純です。私の家族が同じ歯で来院したとき、私が選ぶ治療がインレーだからです。残っている咬頭は残し、削るのはう蝕の分だけにし、接触点は完成品が戻ってきたあとではなく、設計と試適の段階で私自身が合わせます。1998年開院の聖母歯科医院の3代目院長として、この順序を変えるつもりはありません。
聖母歯科医院 診療のご案内
📍 ソウル特別市城北区東小門路20ga街2、3階
🚇 誠信女子大入口駅(4号線)2番出口より徒歩約30秒 · 駐車:ユタモールで2時間までサポート
📅 月・水・金 09:30〜18:30 · 火 09:30〜20:00(夜間診療) · 土 09:30〜14:30(昼休みなし) · 昼休み 13:00〜14:30 · 木・日・祝日 休診
💬 ご予約・ご相談:Naver予約 · Naverトーク · カカオトークチャンネル
🟡 1998年開院、2022年4月より3代目院長が責任をもって診療
本治療事例は2026年8月時点の情報をもとに作成されました。
参考文献